アンドロイドボーイ[第26話]

【※注意※】性描写あり!! 成年腐男女以外は閲覧ご遠慮下さい!!



第26話『醜いもの』


どうしても逃げる訳にはいかない。
今久遠が逃げ出せば、二条院も二条院の本音も手の届かないところへ逃げ失せるに決まっている。

一歩後ずさった右足を踏ん張り、久遠は覚悟を決めた。

鉄パイプが音をたてて夜風を切る。
顔の前に腕をかざし全力スイングをまともに食らうと、二の腕と米神に激痛が走った。一瞬意識が遠退いた。

ふらつく視界の中で腕を伸ばす。
二発目を放たんとする鉄パイプをどうにかつかみ力任せに引き寄せると、「ぉわッ」と声をあげてバランスを崩した二条院がこちらに倒れ込んでくる。

小振りな肩を突き飛ばし、手から離れた鉄パイプを後ろへ蹴る。
地面に手をついて転がった二条院に久遠は覆い被さった。
もみ合いになりながら、ようやく白い両手首を捕まえてコンクリートに張り付けた。

「忘れられっかよッ!!」

息も絶えだえに叫び、久遠は二条院の顔を見下ろした。
うず高く積まれた段ボール箱が影になり表情は読み取れない。

「……忘れられる訳ねえだろッ! あんなにーー」

「飽きたから終わりにしたいって言ったのは、そっちだろ! なんなんだお前! 離せよっ!」

「それはーー」

「理由なんて聞きたくない! お前の事なんか、名前も顔も、全部忘れてやるっ! さっさと俺の前から消えろ! 金髪ピアス!」

「てめぇッ……!」

久遠の奥底で沸々と煮えたぎっていた何かが一気にかさを増し、吹きこぼれるように身体中に広がるのを感じた。

それは二条院と関わるようになってから、しばしば久遠の体内に本能の要求のごとく現れ、抑えきれなくなったらと思うだけでゾクリとする黒く醜い自分の一面であった。

あっけらかんとして冷めきっている事だけが取り柄の自分なら逃れられるだろうと、直視せずに高をくくっていた。その報いかもしれない。

「忘れさせて、たまるかッ!」

怒りにも似た欲求に支配され、久遠は叫んだ。

「離せッッ!」と暴れる二条院の身体に馬乗りになって体重をかける。ばたつく細い手首を折れそうなくらいコンクリートに押え付けた。

自由を奪われた姿というのは、こんなにも扇情的なものなのかと久遠は初めて知った。それが手に入らない愛しい相手となれば尚更だ。

記憶を無くすまで酒に飲まれた経験は無いが、酔いがまわって抑制が効かなくなるというのはきっとこんな感じだろう。

街灯の僅かな反射光に浮き上がる、しなやかなシルエットが、久遠の手から逃れようと苦しそうに吐息を漏らし喘いでいる。

久遠は欲するまま、乱暴に二条院の唇を奪った。

「んーーッ! やめっ……んん……!」

グロスのベタつきと化粧臭さに苛立ちを募らせながら、強引に舌を挿入して小さな口内を犯していく。

ワンピースに手を這わせて身体をなぞる。
暗闇の中で感触だけを頼りに、徐々に下へと手を下げていく。短いスカートのプリーツを通り越すと、ひんやりと柔らかな太股にたどり着いた。

スカートの中に手を突っ込んで、吸い付くような気持ち良い感触を堪能しようとするのだが、二条院はじたばたと脚を跳ね上げ、自由のきく片腕を振り回して抵抗する。

「やっ、やめ、ろッッ! ん……あッ、触るなッ……やぁーー!」
内腿を撫で上げて下着に手を入れると、二条院は焦った様子で久遠の手を下着越しに押さえてきた。

「うっせぇッ! 最後くらいヤらせろっ!」

押さえてくる手をはらい除けて、無理矢理下着を膝まで下ろすと、二条院は「ひゃッ」と言って息をのんだ。

また唇をつなげて口内を乱暴に掻き混ぜる。
そのまま顎から首筋へ舌で伝い、襟を引きちぎるように裂いて胸元をむさぼる。

「や、んッ……舐めるな…… いや、だ……!」

「なんだよ、感じてる癖に。二度と忘れない様にしてやる」
そう二条院の耳に直接吹き込みながら敏感な部分を弄ぶと、艶やかな髪がびくんびくんと震えた。
抵抗する声音にも悩ましい響きが混ざる。

久遠の身体も既に解放を待つまでに熱を溜め込んでいる。

下着が絡み付いたままの膝小僧を持ち上げ、空いた場所に自らの下半身をあてがうと、二条院は胸の高さまで持ち上げられた足首を蹴り上げた。
子供が駄々をこねるように首を何度も振って、怯えるような声を出した。

「……だ、だめぇ……翔!」

その名前を一生覚えていやがれと思う。
久遠は性急な手付きでベルトを外した。
制服のズボンと下着を一緒に下げ、高ぶったものに手を添え呟いた。

「大人しくしてろよ……」

我ながら、どうしようもなく興奮している。
暴走した身体はおろか激しい息づかいすら抑えきれない。




「や、ぁあアアァァッッ……!!」

容赦なく突き刺す。
強引に細い身体を割り開いていく。
悲痛な喘ぎが冷たい空気を裂くのも無視し、二条院を押さえ付けて固定し、腰を進める。
痛みのせいなのか細い腕からは力が抜けていった。

初めてな上に何の準備も出来ていない二条院の内側は到底狭く、久遠自身も息苦しさを覚えた。

ただ悪いことに、それは声が漏れるほど快感でもあった。
二条院の声にならない悲鳴も、無理矢理開かれ抵抗すら出来ない火照った身体も、今まで誰も迎え入れたことが無い空間とも呼べない窮屈な隙間も。
すらりとしたこの身体が何度も何度も背筋まで貫かれる光景は、どれだけ魅惑的だろうと思った。

久遠はふと気付いた。
自分は今、笑っているのではないだろうかと。




【後書き】
お久しぶりです。
久々の濡れ場に手間取っていたら、無茶苦茶更新が遅れてしまいました。すみません。

そして季節の変わり目恒例、喉痛にやられながら苦しい場面を書く苦痛よ……。自分も苦しかったらすらすら書けそうなものなんですが、苦しい時に苦しい事を書くと更に苦しみが増すとはね。せめて甘いラブシーンならよかったのに(;_;)
体質なのか毎年この時期から喉をやられます。症状が軽いうちからマスクして薬飲んで喉温めて寝てるんですが、一度なると数週間は回復しない(--;)
何軒も病院をまわった事もありましたが、もうどうしようもないのかね……。

挙げ句の果て、ここにきて今まで成功していた一文字下げが弾かれるとはねー(T-T)

今回はなかなかしんどかった……。
あ、また愚痴ばっかりに(*_*)
ではm(__)m
関連記事
スポンサーサイト



テーマ : 自作BL連載小説 - ジャンル : 小説・文学

コメント

Re: けいったん様☆

けいったん様~♪♪
いつもありがとうございます♪

そう、私は喉から♪なんですよ~(T_T)
それも毎年……。
うがい手洗い、やっぱり基本ですよね~どうしても元気な時は忘れがちでいけません(--;)
結局、自分の体調管理の悪さが原因ですな……(>_<)

また台風来てますね(・・;)
大阪はどうなんだろ……何が大変かって、警報による保育園の休園よ……。
家の中が台風通過した後のような有り様になります。私にとっては、家で暴れる子供達含めて台風って感じです。

本編はあらら……な展開にf(^_^;
あ、案外「予想外!」の展開でしたか……?(・・;)
私の中ではもうこれしかないか……と、ちょっと有りきたり感があって申し訳ない気持ちだったのですが。
久しぶりのラブシーンがサプライズプレゼントになってたらちょっと嬉しいな(笑)こんな痛いラブシーンはプレゼントになならんけどね(^_^;)
次回はどうなる事やら……期待せずにお待ちあれ~♪

ありがとうございました♪♪

No title

鉄パイプ男 二上院を 封じ込めたのは いいけど、久遠 その後が…
(。ノω<。)ァチャ-
いくら 忘れて欲しく無くても その強引な貫通は 鬼畜過ぎるよ~~!!

思ってもみなかった久遠の この行動に この先の展開が まったく読めませんって!
(。´・_・`)。oO(????)...byebye☆

16さま、「私は 喉から♪」の風邪ですか
私も 一昨年まで よく風邪を引いていたのですが、外出には マスク、家に帰ってからの ウガイと手洗いで あまり引かなくなりました。

今日の正午は 暑かったのに 先程から降り出した雨で 大分 涼しくなって来ました。
昼と夜の温度差で 体調管理も難しい時季ですので 風邪が 今以上 酷くならないように 休める時は 休んで下さいね。
お大事に~(*--)ヾ( ̄▽ ̄*) ナデナデ...byebye☆

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

トラックバック


この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

カレンダー
08 | 2019/09 | 10
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 - - - - -
訪れ人様
覗き人様
現在の閲覧者数:
小説
最新中毒記事
最新コメント
りんく (☆→R指定なし ★→R指定あり)
らんきんぐ↓
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QRコード
めーるふぉーむ




検索フォーム